NHLヘッドコーチの入れ替えはすでに4チームで起こりましたが、去る12月の12日にもロサンゼルス・キングスのテリー・マーレイ氏がヘッドコーチの任を解かれる事となりました。
キングスはその後のコーチの人選をまだ行っている最中で、アシスタントコーチのジョン・スティーブンスが臨時コーチとしてしばらくチームを指揮する事になりそうです。
このコーチ入れ替えを時間の経過で追ってみると、次のようなプロセスとなっています。
12月12日午後1時(東部時間):
ボストン・ブルーインズとのゲームを控えてテリー・マーレイ氏がボストン入り。
彼の元をキングスのジェネラルマネージャー、ディーン・ロンバルディが訪れ、解雇を言い渡す。
同日午後1時30分:
アシスタントコーチのジョン・スティーブンスに状況が伝えられる。
一時的にチームの指揮を取るように言い渡される。
同日午後1時40分:
ロンバルディ氏がマスコミに声明を発表。
同日午後2時:
ロンバルディ氏が選手ロッカーを訪れ、プレイヤー達に事情を説明。
12月13日:
ロンバルディ氏がコーチを要請する許可をカルガリー・フレームズに申請。
その人物は同チームの元コーチでジェネラルマネージャーのダリル・スッター氏。
以上が大まかな経過ですが、ここで注目されるのはロンバルディ氏が前日まだロサンゼルスにいたマーレイ氏に解雇を言い渡さずに、わざわざボストンまで行って伝えた事です。また、ロンバルディ氏がプレイヤー達に「この事は君達にも責任がある」と、いわば彼らをとがめるような発言をした事から、オーナーサイドから圧力がかかったのではないかという疑いが生じます。
このロサンゼルス・キングスはAEGという会社がオーナー権を持っており、その副社長のティム・ライウィッキー氏に大きな権限が与えられています。ライウィッキー氏はシーズン前のインタビューで、AEGはこれまでに前例の無い投資をして、必要なプレイヤーを獲得したことを表明しました。
これで今シーズンの躍進をファンに確約したものの、結果は期待を大きく裏切るものでした。
そこで業を煮やしたライウィッキー氏が、ロンバルディ氏に決断を迫ったというのが真相かと思われます。
プロホッケーはビジネスである以上、投資した分以上の収益を得なければなりません。
しかしキングスのように低迷が続けば、客足は当然の如く減りますし、グッズの販売などの分野に於いても業績の低下が予想されます。
キングスの低迷がこのまま続くような事があれば、次に批判の矢面に立たされるのはジェネラルマネージャーのロンバルディ氏でしょう。
※AEG ・・・ロサンゼルス・ギャラクシー(サッカー)のオーナー権も保有している。
NHLのレギュラーシーズンもそろそろ3分の1を消化し、ここまでのチームの戦績が問われる時期となりました。
今回はウエスタンカンファレンス(西地域)に所属するチームの状況をお伝えします。
〜期待を大きく上回る戦績を上げたチーム〜
■ミネソタ・ワイルド・・・
オフシーズンのトレードで、サンノゼ・シャークスからダニー・ヒートリーとデボン・セトグチの2人のゴールスコアラーを獲得したものの、全体的な戦力の面から見ると前評判はそれほど高くありませんでした。
しかしいざ蓋を開けてみると、安定したディフェンスとゴールテンディングで、ゲームごとのゴール数が少ないにも関わらず、リーグNo.1の戦績を上げています。
専門家の分析ではチームの全員がまんべんなくゴールをスコアーして、オフェンスとディフェンスのバランスが非常に良い事が要因との見方を示しています。
〜期待を最も裏切ったチーム〜
■アナハイム・ダックス・・・
リーグ屈指のゲームメイカー、ライアン・ゲツラフと昨シーズンの最優秀選手コリー・ペーリー、そして24才の若さで才能溢れるゴールスコアラーのボビー・ライアンという、最強ラインと呼ばれる3人を要しながらもコロンバスと最下位争いを繰り広げています。
コーチのランディ・カーライルを解雇し、元ワシントンのコーチ、ブルース・ブードロウを新たにコーチとして迎え入れましたが、起死回生が成るかどうか注目されるところです。
■ロサンゼルス・キングス・・・
オフシーズンにマイク・リチャーズ、シモン・ガーニエというプレイヤーを獲得してオフェンスがアップグレードされたにも関わらず、リーグで最下位のゴール数と低迷しています。
シーズン前の評価ではスタンレー杯を狙う有力候補とされていましたが、ここまでの戦績はそれを裏付けるものではありません。
この記事を書いている最中にヘッドコーチのテリー・マーレイが解雇されましたが、今後、新しいオフェンスシステムが導入される事で再び息を吹き返す事ができるか注目されます。
ヘッドコーチを入れ替える事は、本当に成功へのカギとなり得るのでしょうか?
NHLの2011-2012シーズンに入って約4分の1の日程を消化しましたが、すでに4つのチームがヘッドコーチを解雇し、新しいコーチを雇うという事態が起こっています。
まず、30チームの先頭をきってコーチを入れ替えたのがセントルイス・ブルースです。
セントルイス・ブルースはスタンレー杯を獲得した事もあるケン・ヒッチコックを新しいコーチとして迎え入れました。
それに続いてワシントン・キャピタルズとカロライナ・ハリケーンが同じ日にそれぞれコーチを解雇し、新しいコーチを雇用しています。
さらにワシントン・キャピタルズによって解雇されたブルース・ブードロウですが、わずか3日後にアナハイム・ダックスのヘッドコーチとして迎えられました。
同シーズン中にコーチがNHLのチームから解雇されて別のチームに雇用されるケースもありますが、わずか3日というのは異例の事です。
たまたま低迷に喘ぐダックスがコーチの入れ替えを考え始めていた時に、ブードロウがキャピタルズから解雇されるという偶然が重なったという事もありますが、非常に珍しいケースといってもよいでしょう。
この中で最も早い時期にコーチの入れ替えを実施したセントルイス・ブルースについてですが、新しいコーチであるケン・ヒッチコックの元で大きな躍進を果たしています。
彼によれば、コロンバス・ブルージャケッツを解雇された後、外からアイスホッケーを見る事で得た物が多かったとのこと。
また、アナハイム・ダックスのランディー・カーライルも解雇されていますが、彼もスタンレー杯を獲得した経験のある優秀なコーチとして知られています。
コーチの入れ替えを決めたジェネラルマネージャーのボブ・マーレイ氏によると、ランディは良いコーチですが、プレイヤー達には今「違った声」が必要という判断だったようです。
このアナハイム・ダックスは18ゲームの内で2勝しかできないという泥沼状態のチームです。
そのチームをコーチの入れ替えで復活させる事ができるのだとしたら、正に苦肉の策が功を奏するという事になります。
コーチの入れ替えのあった各チームの今後の動向が注目されます。
NHLのルールブックにはスティックを使ったファールが明確に記載されています。
留意すべきは、ここでは相手プレイヤーに対するスティックを使った攻撃的ファールが対象となっている事です。
スティックで相手プレイヤーの体や腕を引っ掛けたり、スケートを引っ掛けて転倒させたりする"フッキング"や"トリッピング"などの妨害行為はこれに該当しません。
・バット - エンディング
バット - エンドとはスティックのハンドルの終わる部分のこと。
その部分を使って相手プレイヤーを突いたり、押したりするとこの反則が適用される。
・クロス - チェッキング
スティックのシャフト、特に両手の間の部分で相手を後ろから突き倒したり押し倒したりすると適用されるファール。
・ハイ - スティッキング
スティックを肩の高さを越えてプレイし、相手プレイヤーにスティックがコンタクトした場合の反則。
その行為によってプレイヤーがカットなどの怪我をするとダブルマイナー(4分間)のペナルティーが科せられる。
・スラッシング
スティックを使って相手プレイヤーの体や腕をチョップしたり、相手プレイヤーのスティックを折ったりすると適用される反則。
・スピアリング
文字通りスティックを槍のように使って相手プレイヤーを突いたり、突こうとしたりするとこの反則が適用される。
以上がスティックを使ったファールです。
均衡したゲームでは「スティックに気をつけろ」とプレイヤーにハイースティッキングやスラッシングなどのファールを犯さないよう、コーチから注意を促される事も珍しくありません。
プレイヤーにとっては多くの場合、激しく競り合う中で無意識の内に犯してしまうファールに類するものなので、より一層の注意が必要とされます。
アイスホッケーにおけるフィジカルなファールについて前回少し触れましたが、今回はその続編となります。
・ヘッドバッティング
相手プレイヤーに頭突きをする反則です。
ダブルマイナー、もしくはメジャーペナルティーが与えられます。
・イリーガルチェック・トゥ・ザ・ヘッド
相手プレイヤーの頭を直撃するヒットを放った時に適用されます。
近年、脳震盪を起こすプレイヤーが増え、リーグは違反者の出場停止などより厳しい処分を下しています。
・キッキング
相手プレイヤーを蹴る反則です。
広義にはパックを蹴る事でゴールする事も含まれますが、単純にスケートに跳ね返ってゴールした場合は反則にはなりません。
・ニーイング
膝を使って相手のプレイヤーを倒す反則です。
特に膝で相手プレイヤーの膝にコンタクトするのはとても危険なプレイとされ、厳しいペナルティーが科せられます。
・ラフィング
相手プレイヤーの顔や頭にパンチをする反則です。
ファイティングと違う点はヒットの際にパンチして、その後喧嘩にならないようなケースです。
・スリュー・フッティング
相手のプレイヤーを足払いで倒す反則です。
・スローイング・エクイップメント
スティックやグローブなどを投げる反則です。
ワン・オン・ワンでゴールしようとする相手プレイヤーにエクイップメントを投げつけて邪魔をすると、ペナルティーショットが科せられます。
以上がフィジカルなファールです。
ホッケーがコンタクトスポーツである以上、このような反則は不可避です。
リーグでは特にプレイヤーの安全を守る意味で、厳しい対処を行うようにしています。
今回はNHLのルールの中でいわゆる相手選手に対する妨害行為に該当するものをご紹介します。
・ホールディング
名前の通り相手を手で押さえ込んだり、手を引っ張ったりする反則です。
スティックを持っていない方の手で上のような行為をするとコールされます。
・フッキング
スティックで相手の体や手を引っ掛けて妨害する反則です。
審判がフッキングを判断する基準としては、引っ掛けるスティックが水平かそれ以上の角度でフックされている事です。
・インターフェアランス
パックに直接的なプレーをしていない相手の進路を体などを使って妨害する反則です。
フェイスオフ直後に双方のプレイヤー達が狭い範囲で入り乱れる時によく起こります。
ディフェンスマンのヒットするタイミングが遅れた時にも起こりがちです。
・トリッピング
スティックやスケートなどで相手の足を引っ掛けて倒す反則です。
スティックがスケートのブレードに触れて転倒させた場合や、スティックを両脚の間に挟む事で相手の転倒を誘った場合にコールされます。
以上のファールはどれも基本的に2分間のマイナーペナルティーですが、その反則によって相手が怪我をしたりした場合は、5分間のメジャーペナルティーが適用される事もあります。
さらに相手がブレーク・アウェイなどでゴーリーとワン・オン・ワンになるような状況を上記のようなファールで妨げた場合、相手のプレイヤーにペナルティーショットが与えられる事もあります。
これらの反則は比較的頻繁に起こりますので、観戦する立場からも見分けやすいかと思います。