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コーチの采配

アイスホッケーにおけるコーチの采配(コーチング)には、例えば、ラインチェンジのようなものがあります。

ラインにはレフトウィング、センター、ライトウィングの3人で形成される4つの"フォワードライン"と、3組の"ディフェンスペアのライン"がありますが、コーチは敵チームのどのラインに自チームのどのラインを対抗させるか、といったような事をゲーム中に常に行なっています。

このコーチのラインチェンジで、敵の主力トップラインに自チームの防御に優れたライン(チェッキングライン)を対抗させるなどして、敵のゴールを阻止するというような重要な役割があるわけです。

このようなゲーム中におけるコーチの采配ぶりは、ニューヨーク・レンジャーズのジョン・トートレラのように激しい口調で常に檄を飛ばすタイプ、またはベンチの後方で黙って腕を組んだままほとんど動かないコーチなど様々です。

一概にどのスタイルが優れているとは言えませんが、コーチングスタイルがチームカラーに大きな役割を果たしているのは確かといえるでしょう。


このコーチの采配の具体的な例として、ここではつい先日の2012年1月9日に行われた、ワシントン・キャピタルズ対ロサンゼルス・キングスのゲームをご紹介します。
キングスの新コーチ、ダリル・サッター氏が見事な采配を振るった試合です。

対するキャピタルズにはスーパースターフォワードのアレキサンダー・オベチキンがいます。
オベチキンはNHLでも最も得点能力の高いプレイヤーなので、彼を抑える事がゲームに勝つためのキーポイントの一つですが、新コーチのサッター氏は若い才能のあるディフェンスマン、ドゥルー・ダウティーを対抗させることにしました。

注目したいのはディフェンスの際、通常はレフトウィングのオベチキンに対して、ダウティーは常に右サイドにポジションを取ります。
ところがゲーム終盤のキングスのパワープレイのチャンスにおいて、サッター氏は右利きのダウティーを左サイドに、そして左利きのジャック・ジョンソンを右サイドに入れ替えたのです。

この事によってダウティーとジョンソンは、ワンタッチパスやワンタイマーでのスラップショットを打ち易くなり、ダウティーのワンタイマーがゴールのきっかけとなりました。
また、オベチキンにゴールを許しませんでした。

正に適材適所の選手起用の見本と言うべき采配です。

※ワンタイマー・・・パスされたパックをスティックで止めずにそのままシュートする事。
 NHLヘッドコーチの入れ替えはすでに4チームで起こりましたが、去る12月の12日にもロサンゼルス・キングスのテリー・マーレイ氏がヘッドコーチの任を解かれる事となりました。
 キングスはその後のコーチの人選をまだ行っている最中で、アシスタントコーチのジョン・スティーブンスが臨時コーチとしてしばらくチームを指揮する事になりそうです。

 このコーチ入れ替えを時間の経過で追ってみると、次のようなプロセスとなっています。


 12月12日午後1時(東部時間):

 ボストン・ブルーインズとのゲームを控えてテリー・マーレイ氏がボストン入り。
彼の元をキングスのジェネラルマネージャー、ディーン・ロンバルディが訪れ、解雇を言い渡す。

 同日午後1時30分:

 アシスタントコーチのジョン・スティーブンスに状況が伝えられる。
一時的にチームの指揮を取るように言い渡される。

 同日午後1時40分:

 ロンバルディ氏がマスコミに声明を発表。

 同日午後2時:

 ロンバルディ氏が選手ロッカーを訪れ、プレイヤー達に事情を説明。

 12月13日:

 ロンバルディ氏がコーチを要請する許可をカルガリー・フレームズに申請。
その人物は同チームの元コーチでジェネラルマネージャーのダリル・スッター氏。


 以上が大まかな経過ですが、ここで注目されるのはロンバルディ氏が前日まだロサンゼルスにいたマーレイ氏に解雇を言い渡さずに、わざわざボストンまで行って伝えた事です。また、ロンバルディ氏がプレイヤー達に「この事は君達にも責任がある」と、いわば彼らをとがめるような発言をした事から、オーナーサイドから圧力がかかったのではないかという疑いが生じます。

  このロサンゼルス・キングスはAEGという会社がオーナー権を持っており、その副社長のティム・ライウィッキー氏に大きな権限が与えられています。ライウィッキー氏はシーズン前のインタビューで、AEGはこれまでに前例の無い投資をして、必要なプレイヤーを獲得したことを表明しました。

 これで今シーズンの躍進をファンに確約したものの、結果は期待を大きく裏切るものでした。
そこで業を煮やしたライウィッキー氏が、ロンバルディ氏に決断を迫ったというのが真相かと思われます。

 プロホッケーはビジネスである以上、投資した分以上の収益を得なければなりません。
しかしキングスのように低迷が続けば、客足は当然の如く減りますし、グッズの販売などの分野に於いても業績の低下が予想されます。
 キングスの低迷がこのまま続くような事があれば、次に批判の矢面に立たされるのはジェネラルマネージャーのロンバルディ氏でしょう。

※AEG ・・・ロサンゼルス・ギャラクシー(サッカー)のオーナー権も保有している。
NHLのレギュラーシーズンもそろそろ3分の1を消化し、ここまでのチームの戦績が問われる時期となりました。
今回はウエスタンカンファレンス(西地域)に所属するチームの状況をお伝えします。

〜期待を大きく上回る戦績を上げたチーム〜

■ミネソタ・ワイルド・・・
オフシーズンのトレードで、サンノゼ・シャークスからダニー・ヒートリーとデボン・セトグチの2人のゴールスコアラーを獲得したものの、全体的な戦力の面から見ると前評判はそれほど高くありませんでした。
しかしいざ蓋を開けてみると、安定したディフェンスとゴールテンディングで、ゲームごとのゴール数が少ないにも関わらず、リーグNo.1の戦績を上げています。
専門家の分析ではチームの全員がまんべんなくゴールをスコアーして、オフェンスとディフェンスのバランスが非常に良い事が要因との見方を示しています。

〜期待を最も裏切ったチーム〜

■アナハイム・ダックス・・・
リーグ屈指のゲームメイカー、ライアン・ゲツラフと昨シーズンの最優秀選手コリー・ペーリー、そして24才の若さで才能溢れるゴールスコアラーのボビー・ライアンという、最強ラインと呼ばれる3人を要しながらもコロンバスと最下位争いを繰り広げています。
コーチのランディ・カーライルを解雇し、元ワシントンのコーチ、ブルース・ブードロウを新たにコーチとして迎え入れましたが、起死回生が成るかどうか注目されるところです。

■ロサンゼルス・キングス・・・
オフシーズンにマイク・リチャーズ、シモン・ガーニエというプレイヤーを獲得してオフェンスがアップグレードされたにも関わらず、リーグで最下位のゴール数と低迷しています。
シーズン前の評価ではスタンレー杯を狙う有力候補とされていましたが、ここまでの戦績はそれを裏付けるものではありません。

この記事を書いている最中にヘッドコーチのテリー・マーレイが解雇されましたが、今後、新しいオフェンスシステムが導入される事で再び息を吹き返す事ができるか注目されます。
ヘッドコーチを入れ替える事は、本当に成功へのカギとなり得るのでしょうか?
NHLの2011-2012シーズンに入って約4分の1の日程を消化しましたが、すでに4つのチームがヘッドコーチを解雇し、新しいコーチを雇うという事態が起こっています。

まず、30チームの先頭をきってコーチを入れ替えたのがセントルイス・ブルースです。
セントルイス・ブルースはスタンレー杯を獲得した事もあるケン・ヒッチコックを新しいコーチとして迎え入れました。
それに続いてワシントン・キャピタルズとカロライナ・ハリケーンが同じ日にそれぞれコーチを解雇し、新しいコーチを雇用しています。

さらにワシントン・キャピタルズによって解雇されたブルース・ブードロウですが、わずか3日後にアナハイム・ダックスのヘッドコーチとして迎えられました。
同シーズン中にコーチがNHLのチームから解雇されて別のチームに雇用されるケースもありますが、わずか3日というのは異例の事です。

たまたま低迷に喘ぐダックスがコーチの入れ替えを考え始めていた時に、ブードロウがキャピタルズから解雇されるという偶然が重なったという事もありますが、非常に珍しいケースといってもよいでしょう。

この中で最も早い時期にコーチの入れ替えを実施したセントルイス・ブルースについてですが、新しいコーチであるケン・ヒッチコックの元で大きな躍進を果たしています。
彼によれば、コロンバス・ブルージャケッツを解雇された後、外からアイスホッケーを見る事で得た物が多かったとのこと。

また、アナハイム・ダックスのランディー・カーライルも解雇されていますが、彼もスタンレー杯を獲得した経験のある優秀なコーチとして知られています。
コーチの入れ替えを決めたジェネラルマネージャーのボブ・マーレイ氏によると、ランディは良いコーチですが、プレイヤー達には今「違った声」が必要という判断だったようです。

このアナハイム・ダックスは18ゲームの内で2勝しかできないという泥沼状態のチームです。
そのチームをコーチの入れ替えで復活させる事ができるのだとしたら、正に苦肉の策が功を奏するという事になります。

コーチの入れ替えのあった各チームの今後の動向が注目されます。
 NHLの"カンファレンス"の変更が12月5日に理事によって承認されました。承認された新たなカンファレンスの構成は、従来の『2カンファレンス-3ディビジョン』から『4カンファレンス-ディビジョン廃止』というものです。

※カンファレンス・・・地域のこと。

 新たなカンファレンス案の良い点は、まずリーグに所属する30チームの全てが平等な旅程で試合を行える事。そして他の29チームと少なくともホーム、アウェイの2試合が行われ、全てのチームとの試合を地元のアリーナで観戦できるという点です。

〜 新カンファレンス案の概要 〜

■カンファレンスA

  • アナハイム・ダックス
  • カルガリー・フレームズ
  • コロラド・アバランチ
  • エドモントン・オイラーズ
  • ロサンゼルス・キングス
  • フェニックス・コヨーテス
  • サンノゼ・シャークス
  • バンクーバー・カナックス

■カンファレンスB

  • シカゴ・ブラックホークス
  • コロンバス・ブルージャケッツ
  • ダラス・スターズ
  • デトロイト・レッドウィングス
  • ミネソタ・ワイルド
  • ナッシュビル・プレデターズ
  • セントルイス・ブルース
  • ウィニペグ・ジェッツ

■カンファレンスC

  • ボストン・ブルーインズ
  • バッファロー・セイバーズ
  • フロリダ・パンサーズ
  • モントリオール・カナディアンズ
  • オタワ・セネターズ
  • タンパベイ・ライトニング
  • トロント・メイプルリーフス

■カンファレンスD

  • カロライナ・ハリケーン
  • ニュージャージー・デビルズ
  • ニューヨーク・アイランダーズ
  • ニューヨーク・レンジャーズ
  • フィラデルフィア・フライヤーズ
  • ピッツバーグ・ペンギンズ
  • ワシントン・キャピタルズ

※・・・プレーオフ及びスタンレー杯決勝は、各カンファレンスの上位4チーム同士でプレーオフを行い、4つのカンファレンスチャンピオン同士でカップ戦を行う。

 ご覧のようにカンファレンスAとBには"8チーム"ずつが所属し、CとDには"7チーム"ずつが所属します。しかしフェニックスは資金やロケーションの問題を抱えていますので、CかDのどちらかのカンファレンスに移動する可能性があります。
そうなりますと、西側のチームと東側のチームの配分がほぼ均等になります。

今後プレイヤー協会が承認した上で、正式に採用が決まる事になります。
去る11月15日、エドモントンにあるジュニアチームに所属する16才のプレイヤーが、ショットをブロックしようとした際にパックが首に当たり、少年は心停止を起こす事故が発生しています。
その後、少年は人工呼吸の甲斐もなく、その夜の内に亡くなってしまいました。

この事でアイスホッケーの防具に関わる安全性が再び問題になりつつあります。
現在のエクイップメントは胴体や腕、手首や足首、頭や脚などはほぼ完全に防御されていますが、顔や首はほとんど露出した状態です。
特にスラップショットなどの強烈なショットを体でブロックすると、当たり所によっては大怪我の原因ともなりかねません。

NHLではブロッキングショットによる死者こそ出ていませんが、2000年にモントリオール・カナディアンズのトレント・マクラーリィがブロッキングショットでパックを喉に受け、気道が塞がれてしまって呼吸ができなくなり、その後意識不明の重体となる事故が発生しています。
幸いその後の治療で一命は取りとめましたが、気道が15%ほど狭くなってしまって、引退を余儀なくされてしまったのです。

NHLでは年々タイトなディフェンス・システムを採用するチームが増えてきており、昨シーズンは30チーム中の24チームが550以上のショットを体でブロックする結果となりました。
これはアイスホッケーの防具がより軽く、強く開発されて来たことで、猛スピードでパックが当たっても怪我をし難くなった事が理由に挙げられます。

パックを体で止めるという点ではゴーリーが一番そういう機会に直面する事になります。
けれども、ゴーリーのヘルメットは顎から下の部分の喉を完全にカバーするようにできていますので、首や喉にパックが当たる事は極めて稀です。
しかし他のプレイヤーは剥き出しの状態ですので、今後安全性の面でエクイップメントがどう改良されて行くのかが注目されるところです。
ピッツバーグ・ペンギンズのスーパースターであるシドニークロスビー。
去る11月21日に行われたニューヨーク・アイランダーズとのゲームで、およそ11ヶ月ぶりの復帰を果たしました。

このゲームでのクロスビーは2ゴール、2アシストの大活躍。
アリーナは「クロスビー!クロスビー!」の大合唱に満たされました。

クロスビーは今年の1月に脳震盪で戦列を離れ、一部にはプロのホッケープレイヤーとしての生命まで危ぶむ声もありました。けれども、周囲の噂などを気にせず、じっくりと調整をし、満を持しての復帰となったわけです。

このゲームの前、クロスビーが万全のコンディションになるには、ある程度の時間がかかるだろうとの予想がされていました。しかし、全て杞憂に過ぎない事を証明した事になります。

ペンギンズはクロスビー抜きで今シーズンの開幕を迎えましたが、イバゲニー・マルキンやジョーダン・ストールらの活躍で東地区4位の好位置につけています。そして彼の復帰により、一気にスタンレー杯優勝の有力候補となったわけです。

NHLの2008 - 2009シーズン中、クロスビーはペンギンズのキャプテンとしてスタンレー杯を獲得しており、ワシントン・キャピタルズのアレキサンダー・オベチキンと並ぶスーパースターとして広く認知されています。

(【アレキサンダー・オベチキン】:2010年のバンクーバー冬季オリンピックでカナダの金メダル獲得の原動力となったスーパースター。)

今シーズンはこれまでのところ、オベチキンが不振に喘ぎ、アイスホッケーを盛り上げる意味でもクロスビーの復帰が期待されていました。

クロスビーのこの華々しい復帰は、ホッケー界にとって今シーズンの最も明るいニュースである事は疑いありません。彼とペンギンズの今後の活躍が注目されるところです。
ゴールテンダー(またはゴーリー、ゴールキーパー)のポジションは特異なものです。
なぜならチームの他の5人のプレイヤーは氷上を常に動き回りますが、ゴールテンダーはゴール前に駐屯する事がほとんどだからです。
現在のNHLのプレイヤー達の多くは体重が100キロを超えます。
そのような巨漢が猛スピードでゴールに向かって突進して来るのを、逃げずにその場に止まってゴールを守るのは本当に勇気のいる事です。

しかも実際に接触があるとゴーリーにとってはかなり危険な状況となります。
そこでゴーリーは、"クリース"と呼ばれるゴール前のブルーのエリア内では、ルールによってほぼ完全な保護を受けています。

しかし、そのエリア外ではどうなのでしょうか?

去る11月12日に行われたボストン・ブルーインズとバッファロー・セイバーズとのゲームでのことです。ブルーインズのミラン・ルチッチとセイバーズのゴーリー、ライアン・ミラーがフェイスオフ・サークル内にあるルーズパックを奪い合う事となり、そこでかなり強烈な接触があって、ミラーのマスクは吹き飛ばされました。

次の日にミラーは脳震盪と診断され、しばらくの欠場を余儀なくされる事となりましたが、結局リーグ側はルチッチに対して出場停止などの処分を行わない事に決定したのです。

ゴーリーが一旦クリースを離れてプレイすると、他のスケーターと同様に扱われるのは当然の事かも知れません。ですがゴーリーの装備は他のプレイヤーのものに比べて大きかったり重かったりするので、素早いスケーティングや動きには制限があります。
プレイヤーとゴーリーが衝突する際の勢いやスピードを考えると、ゴーリーが不利な状況に置かれる事は明らかだと思います。

今回の事件とリーグの裁定が今後どのような波紋を投げかけるのか注目されるところです。
去る11月9日、フィラデルフィア・フライヤーズとタンパベイ・ライトニングの間で行われたゲームでのことです。ゲーム開始から30秒経過したところで、フライヤーズはパックを全く動かさず、ライトニングのプレイヤーが敵陣に入ってパックを奪ったり、パスを妨害したりする(フォアチェック)のを待っていました。

一方、タンパベイのプレイヤー達もニュートラル・ゾーンから入って来ようとはせず、結局その後の30秒間、プレイがストップしたままの状態となって、レフリーが見かねて笛を吹き、フェイスオフをやり直すという奇怪な事件がありました。
これはフライヤーズのプレイヤー達が、ライトニングのコーチ、ガイ・ボウシャーが採用している「1-3-1」というトラップシステムの弱点をあざ笑った行為だったのです。

NHLでこの1-3-1システムを採用しているチームはこのライトニングだけです。
このシステムは基本的にディフェンスを重視したもので、相手のプレイヤーがニュートラル・ゾーンに入って来るところをトラップにかけるというものです。
つまり他のチームのプレイヤー達のように、積極的に敵陣に入ってフォアチェックをしないのです。

そのようなわけで、この「1-3-1システム」がプレイヤーの積極的でアグレッシブなプレイスタイルを阻害するのではないか?という懸念が出始めています。
極論になりますが、もし全てのチームがこのシステムを採用し、どちらもフォアチェックをしなくなったら、それは碁で言う千日手と同じ事になります。

アイスホッケーからアグレッシブな面が無くなってしまっては、人気低下の原因ともなりかねません。

今回のような事態を避けるには、リーグ側がルールによって制限をする事しか方法が無いように思われます。
NHLのルールの第63条に、ディレイ・オブ・ゲーム(ゲームの進行を故意に妨げようとする行為)に対する罰則は定められています。
もしこのルールを適用するとしても、問題はパックを守って動かさない側とパックを敵陣に入って積極的に奪おうとしない側のどちらにペナルティーを与えるかという事です。
近日中に予想されるリーグの対応に注目が集まるところです。
ワシントン・キャピタルズに所属するフォワード、アレキサンダー・オベチキンは、NHLでもNo.1のスーパースターとして広く認知されています。
しかし、このワシントン・キャピタルズは毎年のようにプレイオフ進出は果たすものの、トーナメントの序盤で姿を消してしまうという不運な状況に置かれて来ました。

そこでコーチのブルース・ブードロウは、オベチキンを中心とした攻撃力だけではなく、ディフェンスにも力を入れるシステムに変更しました。
その結果として、確かにディフェンスは改善されましたが、その反面オフェンス力は低下、オベチキンのゴール数やポイント数も激減してしまったのです。

アレキサンダー・オベチキン個人データ

  • 2007 ? 2008 65ゴール 47アシスト 112ポイント
  • 2008 ? 2009 56ゴール 54アシスト 110ポイント
  • 2009 ? 2010 50ゴール 59アシスト 109ポイント
  • 2010 ? 2011 32ゴール 53アシスト  85ポイント
オベチキンはホッケープレイヤーとしての資質の全てを備えた正に何十年に1人の逸材と言っても過言ではありません。
スピード、パワー、フィジカルな強さ、狙いの正確さ、リストの強靭さと柔らかさなど、いずれの要素でもトップクラスである事は確かです。
しかし、その彼にしてスランプは避けようも無い事なのです。

ですが、現在のホッケーはタイトなディフェンスシステムを採用しているチームがほとんどで、こうしたスーパースターの活躍の場が狭くなって来ている事も確かです。

しかしそれはアイスホッケーだけに限らず、他のスポーツにも言える事ではないでしょうか?
例えばサッカーでも個人技を持った選手が活躍する場はもはや無いのかも知れません。
そういった選手が活躍できる場が無く、個人技に優れていても評価されないから、傑出したスーパースターも出現しないという悪循環があるのではないかと思います。

アイスホッケーファンとしては、オベチキンの低迷がそういった事の起こり始めている兆しで無い事を祈るばかりです。