NHLのルールブックにはスティックを使ったファールが明確に記載されています。
留意すべきは、ここでは相手プレイヤーに対するスティックを使った攻撃的ファールが対象となっている事です。
スティックで相手プレイヤーの体や腕を引っ掛けたり、スケートを引っ掛けて転倒させたりする"フッキング"や"トリッピング"などの妨害行為はこれに該当しません。
・バット - エンディング
バット - エンドとはスティックのハンドルの終わる部分のこと。
その部分を使って相手プレイヤーを突いたり、押したりするとこの反則が適用される。
・クロス - チェッキング
スティックのシャフト、特に両手の間の部分で相手を後ろから突き倒したり押し倒したりすると適用されるファール。
・ハイ - スティッキング
スティックを肩の高さを越えてプレイし、相手プレイヤーにスティックがコンタクトした場合の反則。
その行為によってプレイヤーがカットなどの怪我をするとダブルマイナー(4分間)のペナルティーが科せられる。
・スラッシング
スティックを使って相手プレイヤーの体や腕をチョップしたり、相手プレイヤーのスティックを折ったりすると適用される反則。
・スピアリング
文字通りスティックを槍のように使って相手プレイヤーを突いたり、突こうとしたりするとこの反則が適用される。
以上がスティックを使ったファールです。
均衡したゲームでは「スティックに気をつけろ」とプレイヤーにハイースティッキングやスラッシングなどのファールを犯さないよう、コーチから注意を促される事も珍しくありません。
プレイヤーにとっては多くの場合、激しく競り合う中で無意識の内に犯してしまうファールに類するものなので、より一層の注意が必要とされます。
アイスホッケーにおけるフィジカルなファールについて前回少し触れましたが、今回はその続編となります。
・ヘッドバッティング
相手プレイヤーに頭突きをする反則です。
ダブルマイナー、もしくはメジャーペナルティーが与えられます。
・イリーガルチェック・トゥ・ザ・ヘッド
相手プレイヤーの頭を直撃するヒットを放った時に適用されます。
近年、脳震盪を起こすプレイヤーが増え、リーグは違反者の出場停止などより厳しい処分を下しています。
・キッキング
相手プレイヤーを蹴る反則です。
広義にはパックを蹴る事でゴールする事も含まれますが、単純にスケートに跳ね返ってゴールした場合は反則にはなりません。
・ニーイング
膝を使って相手のプレイヤーを倒す反則です。
特に膝で相手プレイヤーの膝にコンタクトするのはとても危険なプレイとされ、厳しいペナルティーが科せられます。
・ラフィング
相手プレイヤーの顔や頭にパンチをする反則です。
ファイティングと違う点はヒットの際にパンチして、その後喧嘩にならないようなケースです。
・スリュー・フッティング
相手のプレイヤーを足払いで倒す反則です。
・スローイング・エクイップメント
スティックやグローブなどを投げる反則です。
ワン・オン・ワンでゴールしようとする相手プレイヤーにエクイップメントを投げつけて邪魔をすると、ペナルティーショットが科せられます。
以上がフィジカルなファールです。
ホッケーがコンタクトスポーツである以上、このような反則は不可避です。
リーグでは特にプレイヤーの安全を守る意味で、厳しい対処を行うようにしています。
今回はNHLのルールの中でいわゆる相手選手に対する妨害行為に該当するものをご紹介します。
・ホールディング
名前の通り相手を手で押さえ込んだり、手を引っ張ったりする反則です。
スティックを持っていない方の手で上のような行為をするとコールされます。
・フッキング
スティックで相手の体や手を引っ掛けて妨害する反則です。
審判がフッキングを判断する基準としては、引っ掛けるスティックが水平かそれ以上の角度でフックされている事です。
・インターフェアランス
パックに直接的なプレーをしていない相手の進路を体などを使って妨害する反則です。
フェイスオフ直後に双方のプレイヤー達が狭い範囲で入り乱れる時によく起こります。
ディフェンスマンのヒットするタイミングが遅れた時にも起こりがちです。
・トリッピング
スティックやスケートなどで相手の足を引っ掛けて倒す反則です。
スティックがスケートのブレードに触れて転倒させた場合や、スティックを両脚の間に挟む事で相手の転倒を誘った場合にコールされます。
以上のファールはどれも基本的に2分間のマイナーペナルティーですが、その反則によって相手が怪我をしたりした場合は、5分間のメジャーペナルティーが適用される事もあります。
さらに相手がブレーク・アウェイなどでゴーリーとワン・オン・ワンになるような状況を上記のようなファールで妨げた場合、相手のプレイヤーにペナルティーショットが与えられる事もあります。
これらの反則は比較的頻繁に起こりますので、観戦する立場からも見分けやすいかと思います。